都電８５００形のデビュー記念日
この日(5月2日)、都電荒川線の8500形の8501号車（めんめん）がデビューしてから23年、8502号車と8503号車（めろ電）がデビューしてから21年経ちました。
デビュー当時は7500形以来28年ぶりの完全新造車として導入された試作車の8501号車の1両しかなく、1軸2ハンドルマスコンとなっていました。
1軸2ハンドルマスコン式だとオーバーランの恐れがあるなど操作しづらいという声が聞こえていたので、稼働率が低く、荒川車庫で寝ている状態が多かったです。
当時は7000形と7500形のテープ放送が男声だったのに対して、8501号車の自動放送が女声だったということで異彩を放っていました。
その2年後の1992(H4)年に量産車である8502号車と8503号車が導入され、奇しくも8501号車のデビューから丸2年後の5月2日に営業運転入りしていました。これらの2両から従来型の運転方式(マスコン)に戻され、8501号車の運転台が改造されていたのはその為であります。
この時期には、7000形と7500形のテープ放送が男声から女声に変わっていたし。
翌年の1993(H5)年4月に8504号車と8505号車の2両が導入されて現在に至る。
一昨年からは、8502〜8505号車（めろ電、ななちゃ）の前面行先表示のLED化によって変化しているけど、昨年の3月には、8501号車（めんめん）がLED化されていました。
8501号車は、昨年2月19日まで、最後の方向幕車として注目を集めていました。
この8500形は、窓の右下部分にワンマンの表示があります。
8800形（あや電、いっちー）や9000形（にょん電、ねねち）はワンマン表示が省略されているし。
以前ワンマン運転の場合はワンマン表示が義務付けられていたことを物語っています。
8500形のパンタグラフは、デビュー当時は5両共にZ型パンタグラフとなっていたけど、8501号車を皮切りにシングルアームパンタに交換され、8503号車は2010(H22)年、8504号車と8505号車は一昨年の定期検査で、最後までZ型パンタグラフで残っていた8502号車は、昨年10月の定期検査入場を待たずに同年2月の臨時検査でシングルアームパンタに交換されていました。
8500形の座席は、8501号車と8502号車は、都電で標準のロングシート(優先席のみクロスシート)、8503〜8505号車は、全席クロスシート(バス型シート)となっています。
後に登場した8800形と9000形で、全席クロスシート(バス型シート)ではなく、都電標準のロングシート(優先席のみクロスシート)に戻されたのは、ラッシュ時対策だと思われます。
都電初の白い塗装、大きめの窓、都電で唯一の角形ヘッドライトが特徴であり、このデザインは古さを感じないです。
当初の計画では、イベント用の6152号車を除いた荒川線の車両(7000形と7500形)が全てこの8500形に置き換えられる予定となっていたけど、都の財政難により5両で製造が打ち切られ、主力となる車両のはずが、希少価値の高い車両となっていました。8506号車以降が幻となってしまったし。
結局8500形によって置き換えられた車両は、7000形のうちの冷房改造の対象から外された6両(7006,7009,7011,7012,7014,7028号車、元祖黄色い都電)のみでした。
そのうちの7009号車と7028号車(8502号車と8503号車に置き換えられた車両)は、14年前に車両数の見直しにより運用離脱された7017号車と7021号車と同様に豊橋鉄道市内線に譲渡されています。
7011号車は、千葉県市川市にある大和田公園(最寄り駅は本八幡駅、市川市文化会館付近)で静態保存されています。
2001(H13)年に6152号車が7504号車と同時期に廃車、7000形が車体再更新による延命、7000形よりも老朽化が進んでいた7500形が花電車に改造された7510号車を除いて8800形や9000形に置き換えられて全廃となっています。
7000形は、来年度から新型車両に順次置き換えられる予定となっているけど、一昨年7004号車と7027号車、昨年7008号車がフライングで廃車となっていました。
もしも計画通りに都電で8500形に統一されていたらつまらなくなっていたところでした。
8505号車は、昨年12月16日に大塚駅前で車両故障を起こして以来自走不能な休車状態となり、修復されるまでの間荒川車庫に置かれています。
8503号車は定期検査入場中だったので、現在は8501,8502,8504号車の3両が稼働可能となっていました。
この日から東急大井町線の8090系のヘッドマークの取り付けが行われていました。
次にさゆ、あやちょ、いっちー、りなりなと握手出来るのはいつになるんだろう？
